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兵庫県の北播磨地域を中心とした
地場産業、播州針。
ヤマイもまた、その160年以上の
歴史と伝統の技を
受け継ぐものの一つです。
そんな、播州針の起源をご紹介します。
播州針の興りは、1851年(嘉永4年)。
播州下久米村(現加東市下久米)の庄屋だった小寺彦兵衛翁が、
土佐(高知県)より技術を移入して創業したことにはじまったといわれています。
当初は、近隣で金物産地でもある、
三木市の金物のくずや残った材料で製造していたともいわれています。
培った技術と伝統を込めた高品質な釣針は、全国に播州針として広く知られています。
2010年6月には、地域団体商標に登録(申請者:兵庫県釣針協同組合)。
これは、播州針に携わる人々の長きにわたる努力、確かな技術、
地場産業としての確立が認められた証です。
釣針の型は、
一つの魚種に対して数種類あります。
さらに、サイズも豊富であるため、
多種多様な形状の
釣針をつくることができます。
プレス加工したものです。針とハリスを結ぶ部分(チモト)です。
叩きの形状から、四角の形状に加工したものです。
下工を片方だけに付けた加工です。
叩きの場所に穴をあけ加工です。石鯛針や最近では、多種多様な釣針に要望がれば、用いられる加工です。
チモトが管状に加工された形状です。リング付とも言います。
漁業用の釣針にみられる形状です。
線材をカットした時の形状そのものです。
鮎の掛針に用いられる形状で、プレスによって数本の溝を入れた加工です。
針先から胴(軸)を見た場合、右側にひねり加工がされてあります。
針先から胴(軸)を見た場合、左側にひねり加工がされてあります。
ひねりの加工なし。
一般的なモドリの加工です。
小型のモドリを付けた加工です。(マイクロバーブとも言われます。)
モドリ加工なしです。
針先を横からプレスした加工です。針先の強度を強くします。
針先を内側(軸方向)へ大きく曲げた加工です。
プレス加工をしない、線材のみです。
釣針の胴の部分を横からプレスした加工です。この加工をすると縦方向からの強度に対して、強度が強いです。
釣針の胴の部分を横から強くプレスし、平らにする加工です。
エサ止め用の切込み(=ケン)を胴の背側に付けた加工です。
エサ止め用の切込み(=ケン)を胴の背側に2箇所付けた加工です。
エサ止め用の切込み(=ケン)を胴の腹側に1箇所、背側に1箇所付けた加工です。
アイが胴に対して水平の状態です。通常のアイの形状です。
アイを胴の腹側へ曲げた形状です。
アイを胴の背側へ曲げた形状です。
通常よりアイの口径を大きくしたリング加工です。主に大型のスプリットリングの使用を前提とした釣針に用いられます。
アイの一部分が開いた状態に仕上げるリング加工です。